<記録No.12>

バジリコは元気です。



腐ってるけど

スゴイ元気なの。

常に走ってますよ!




























言葉はよく分からないけど、

あちこちの住民に、アレコレ頼まれ事を受けちゃうのね。

人の良い腐ったバジリコは、全て引き受けてしまいます。

飽きると放置もしますけど。

出来るだけ、みんなの頼みを叶えたい。

そんな気持ちで生きてます今日この頃。
























迷いつつ、たどり着いた山。



踏み入れたばかりで、

道も何もわかりません。

怖い敵でもいたら、即逃げ帰る予定です!いえいっ!





























どーんと構える石像。



モデルはバジリコです。

嘘です

言ってみたダケ。




















ウォンテッド!!

みたいな看板がたってた。



読んだら指名手配犯が書かれてました。

きっとこの先にソイツがいるんだな!

見つけたらバジリコ大魔法の餌食ですよっ!
























何か発見。

ウニウニ動いてます。



触ったら、大量の蜘蛛が出てきてかじられて

死にました

まだここに来ちゃダメだったみたいです。





























こんな感じで、頼まれたお仕事をスッカリ忘れて

旅してるのね、バジリコ。

沢山の景色を見て、成長する腐った魔法使い。

早く強くなって、誰にも後ろ指刺されない

立派なゾンビになるんです!

立派なゾンビって微妙だけど!


で、広場で見つけた変な動物。



























食事中の様ですが、



バルでした

何くってんのアンタ。

「着いてきな!」

しゃべる猛獣バル。

バジリコをどこかへ連れて行ってくれるらしい。

丁度暇だ!どこへでも着いていくわ!



















へこへこ着いていくバジリコ。

ところでバル、



アンタ

なんて動物?

見れば見るほど、見たこと無い生物な気がします(わは
























途中、とある村に立ち寄り

獣を洗い流すバル。



洗い流して、牛になったバル。

どっちでも良いけども。
























そして、まだまだ走るバル。



牛とゾンビの友情物語。

景色はどんどんのどかになっていく。

すごいな、大自然が広がるこの地方は
バルの故郷なんだって。



緑豊かな土地で育ったバルは、
心の優しい男。

他人を信じる心をもつ、正義の味方なのだ。


暗く、腐敗し寂れた墓場で目覚め
深い地下の町で育ったバジリコとは大違いだ。

他人を信じるな!

そう教えられて育ったバジリコが、
心からバルを信じる日が来るのだろうか。

いつか…



























どーん



そしてたどり着いた町。

インディアンの集落みたいな。

流石に牛だらけで、歩く死体バジリコは浮いていた。

何か恥ずかしい!



























バルの生まれ育った町は

高い山の頂上にあった。



少し揺れるつり橋が、各集落を繋ぐ。

高いところに慣れないバジリコには、ちょい恐怖。

























「かなり高いけど、大丈夫だよ」



へー。

って、何が大丈夫?!

「とーっ!」


























ええーーーー!!



すいません、

意味わかんない

なにしてんの?























「大丈夫!ボクを信じて!」

そうだ、信じる心…、バルが教えてくれた。



よくわかんないけど、俺にも飛べって事だよな。

今までの人生で、見えなかったものが
何か見えるのかもしれない。

バジリコには想像もつかない何かが…。

他人を、信じてみようかな……。






















よーーく考えて、






飛ばずに

帰りました

他人を信じるな!って声が、

聞こえたんです(わは






<記録No.12終わり>